映画を見ればわかること〈2〉
平明な文体で作品の面白さを手際よく解説している出色の映画ガイド。
サブカル風のおちゃらけた調子でもなく、かといって蓮見重彦風の持って回った難渋な文章を振り翳すわけでもない。
映画の選択もバランスがよく、蓮見なら絶対無視しそうな「Allways三丁目の夕日」や「フラガール」などの通俗的な作品、「下妻物語」や「パッチギ」、「リンダリンダリンダ」など若者映画もきちんと取り上げられていて共感できる。
例えば、『リンダリンダリンダ』について。学校という平凡な空間の使い方がうまく、屋上やプール、部室など、学校という管理された空間の中には意外と「ひとり」でいられる場所があることを見せておいて、ラストでは、「カメラが、演奏で盛り上がった「みんなと一緒」の体育館からふっと離れ、雨に濡れたがらんんとした「ひとり」の校内をショットの積み重ねで見せて」いき、主人公の女の子たちにもやがて「ひとり」の時間が始まることを予感させているという指摘など詩情を感じさせていい。
真紅のthinkingdays
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